チェーンソーの腕前を競う全国大会「日本伐木チャンピオンシップ」に、岡山県勝田郡勝央町の勝間田高校森林コース2年・橋本侑奈さん(16)が出場する。レディースクラスへの高校生の出場は橋本さんが初めてで、「上位進出を目指して頑張りたい」と意気込む。
安全意識の向上や新規就業者の拡大を目的に2年に1度開催。世界大会(オーストラリア)への日本代表を決める大会でもあり、5回目となる今大会は1、2の両日、青森市で開かれる。
美作市出身の橋本さんはオープンスクールで、チェーンソーを使う実習などがあることを知り「楽しそう」と思い、同コースに進学。林業について学ぶ中、今では「県北でチェーンソーを使う仕事に就くこと」が将来の目標だ。
校内予選を経て全国大会へ。大会は、狙った方向に木を倒す「伐倒」、差し込まれた枝を切り払う「枝払い」競技など5種目で、安全性、正確さ、スピードを競う。予選は3種目で行われる。
学校と県森林研究所の研修施設で練習し、技術に磨きをかけてきた。チェーンソーは重さ約5キロ。鳥飼智明教諭らの指導を受けながら、動作の手順を確認し、刃を当てる角度などを考え、集中した表情でエンジン音を響かせる。
橋本さんは「出場者はプロや林業大学校の選手が多いけど、自分の力を出し切り、美作地域の林業などをPRできるよう頑張りたい。若い世代にも魅力を伝えることができれば」と話している。
大会前の30日、美作市栄町の同市役所で激励会もあり、宮前聖教育次長は「磨いてきた技術を出し切り、まずは予選突破を目指して頑張ってほしい」と励ましていた。