施設入所者以外の65歳以上の一般の高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が17日、県内で始まった。津山市内では医療機関での個別接種が開始され、市ワクチン接種推進室によると17、18の両日、35医療機関で行われる。
ワクチンは米製薬大手・ファイザー製。川崎の石川病院は各日5人に対応し、初日は予約時間に合わせて訪れた高齢者が検温や予診票の確認、医師の診察の後、ワクチンを打った。最初に接種した女性(71)は「打つまでは緊張したが、特に痛みも感じず、気持ちの上で安心できた。これからもマスクや手洗いなどを徹底し、油断することなく生活していきたい」と話した。
接種後は副反応の有無を確認するためタイマーが手渡され、15〜30分待機。3週間の間隔で受ける2回目の予約日を確認し、病院を後にした。
同病院によると、予約開始直後の10、11日は問い合わせの電話でパンク状態だったという。「ワクチン供給量の見込みがつく25日以降は枠を増やし、本格的な接種を始める」とする。
市は17日、8月第1週までの高齢者の接種予定人数(2回接種できる人数)をまとめた。医療機関での個別接種予定者数は2万5992人、集団接種予定者数は2880人の計2万8872人を見込む。市内の高齢者3万761人(4月1日現在)の93・9%が2回受けられる計算といい、同推進室は「希望する人の多くが接種できる予定」と説明。「医療機関の接種体制がさらに整えば、接種者数はさらに増える可能性がある。ワクチンは今後、必要数に応じて供給される予定」としている。
施設に入所している高齢者への接種は、今月10日の週から本格的化。集団接種は津山中央病院で23日から、津山第一病院で6月6日から、それぞれ毎週日曜に行われる。
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新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける高齢者=石川病院で