岡山県津山市の中心市街地活性化協議会(会長・松田欣也津山商工会議所会頭)は25日、中心市街地の再編に向けた構想案を谷口圭三市長に提出した。「新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、この4年間で急激に衰退が顕在化した中心市街地を再生するための抜本的な整備構想案」としている。市は来年度の認定を目指して策定する市中心市街地活性化基本計画のアクションプランなどに反映させる方針。
目標は中心市街地の再編による関係人口と定住人口の増加。基本方針に▽低未利用地の再整備による計画的な土地利用▽城南駐車場付近における新しい拠点づくり▽鶴山通りや旧出雲街道など既存街路空間の再構成―を掲げる。
五つのゾーン▽新しい働き方▽食と宿の魅力発信▽城下広場▽多世代暮らし▽津山の文化伝承―で構成。区画街路の整備と小規模連鎖型の区画整理事業によって健全な土地の高度利用を目指すとともに、火災や洪水などの災害に強く安全性の高い良質な居住環境を整備する狙い。
末澤由博運営委員長らと市役所を訪れた松田会長が「中心市街地は、将来の都市の姿を写す鏡だといわれている。大いなる危機感を持って提案しているので、しっかりと現場を確認していただいて、市としての具体的な対応をお願いしたい」とあいさつし、手渡した。
谷口市長は「危機感もって受け止めている。しっかり精査し、取り組みを進めてまいりたい」と述べた。