岡山県津山市の津山城で中秋の名月の日に開催される第23回「観月と邦楽の夕べ」(鶴山を考える会主催)が29日開催され、晴夜に約500人が優美な音楽を堪能した。
月光が降り注ぐ特設ステージでは、ソプラノ歌手の大島良子さんらの音楽ユニットによる「夕焼け小焼け」で幕開け。「うさぎ」「証城寺の狸ばやし」「サンタルチア」といった耳なじみのある童謡や歌曲などを美しい歌声に乗せて披露した。続いて、岡山県北を拠点に活動している和太鼓団体の津山鶴丸太鼓のメンバーが迫力のある力強いパフォーマンスで観衆をわかせた。
会場周辺は、市内の園児や津山青年会議所のメンバーらが作ったあんどんや竹灯籠が並ぶほか、裏千家茶道の淡交会津山青年部によるお茶席も設けられ、来場者は抹茶と団子を味わいながら幻想的な夜の津山城を満喫した。
友人と2人で訪れた主婦の春木久美子さん(60)=岡山県津山市=は「きらびやかな満月と邦楽がマッチしていて、最高のひととき」とにっこり。
同会の林宏和会長(58)は「毎年多くの人が楽しみにしてくれていてありがたい。今後も続けていきたい」と話している。