久米中学校(南方中)で来年度から導入される新しい制服が完成し、1日、同校でお披露目された。1967年から続くセーラーと学生服からブレザータイプにデザインを変更し、性別にとらわれることなく自由に選んで着用できるようにする。
制服は、「久米(KUME)」の頭文字「K」をあしらった刺しゅうがポイントの白いシャツ、紺色のスラックス(長ズボン)とブレザー(ジャケット)。スカートは紺地に緑色のチェック柄が入っている。また「着心地が良く動きやすい」「洗濯がしやすい」といった保護者や生徒たちの要望も取り入れている。
2020年度、真庭市の久世中学校でジェンダーレスの制服を取り入れるという発表があり、同校でも多くの生徒らが関心を寄せるようになった。同校とPTA三役は協議し、生徒らとともにLGBTQ(性的少数者)の考えや性の多様性を尊重した制服の導入に向けて計画を進めてきた。
業者指定し、提示されたサンプルの中から3タイプに絞り、オンライン上で全校生徒150人と保護者たちを対象に投票を行った結果、半数以上の支持を得て同デザインを採用した。
新しい制服に身を包み、全校生徒の前に登場した生徒会副会長の3年・藤井徠君(14)は「首元がすっきりして開放された感じがする。学校のシンボルとして多くの人に愛されるようになってほしい」と話した。頼経英博校長は「性別を気にせず誰もが『自分らしさ』を大切にし、広い視野と考えを持って他者を思いやることのできる学校にしていきたい」と述べた。
26年度に完全移行する予定で、現在の中学1、2年生は現在の制服も着用可能。来年度の入学生も譲り受けた制服を着ても良いとしている。
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来年度から久米中で導入される男女兼用の制服
久米中学校 新しい制服完成