老朽化のため岡山県津山市が建て替える久米総合文化運動公園市民プール(同市中北下)の整備基本計画策定委員会(委員長・小山京子美作大学教授)は1日、新しい市民温水プールの整備に向けた意見書を谷口圭三市長に提出した。水深調整可能な可動床機能を有する公認プールとすることなどを求めている。
幅広い市民の意見を反映させようと、1月から5回開催された会合で委員から出された主な意見を「施設整備内容」など5項目に分類。具体的には▽幼児から高齢者のさまざまな世代に使いやすく、健康増進に配慮し、水泳授業にも利用可能な施設と指導環境を整える▽屋外エリアに噴水設備のような子どもが遊べる場所など、多世代が集まることができるものに▽市のスポーツ施設を代表するプールとして公認プールを整備し、久米地域だけでなく市全体を活性化▽可動床機能を付加して大会誘致や、高齢者の介護予防につなげる―などを盛り込んでいる。
また、子どもたちや同プールの会員が施設休止中に利用できなくなることから、現プールを継続運営しながら新プールの建設を求める意見もある。
この日、同市役所を訪れた小山会長が谷口市長に意見書を手渡し「市の拠点施設としてふさわしい機能を有する市民温水プールが早期に新築されるよう切に願う」とあいさつ。市長は「スピード感を持って前に向けて取り組んでいきたい。地域を元気にする一助にしたい」と述べた。
同プールは1995年に開館し、経年劣化などで内外装や機械設備の老朽化が激しく、応急対応をしてきたが、抜本的な改善が不可避となっている。
同委員会は、地元町内会や高齢者、PTAなどの代表、プール利用者、スポーツ協会、学識経験者ら10人で構成。市は今後、整備基本計画を策定し、2024〜25年度に施設整備、26年度の運営開始を目指す。