第10回「ピンクリボンのお宿シンポジウムin湯郷」(ピンクリボンのお宿ネットワーク主催)が27日、岡山県美作市湯郷の湯郷グランドホテルで開かれ、会員ら約80人が乳がん患者や経験者が安心して温泉旅行を楽しめる環境づくりについて認識を深めた。
同ネットワークの旅館や観光関係者らが参加し、一般社団法人CSRプロジェクト代表理事で乳がん経験者の桜井なおみさんが「人生100年時代の『女性』と『がん』」と題して基調講演。近年の国内データで年間約10万人がり患し、若年層に加えて60代の患者も増加していることを指摘し、ホルモンバランスが変わる年齢に応じた対策とともに、人目が気になって温泉に行けない人に寄り添うサービスの必要性を強調した。
続いて同ホテルの女将・峯平ゆかりさんが、12年間のピンクリボン活動について▽入浴着の着用可能▽貸し切り風呂の無料化▽病状に合わせた食事対応―といった配慮やハード面の取り組みを紹介。同ネットワークの情報発信、スタッフ全員での気づかいにもふれ「多くの方から感謝の言葉をいただいており、リピーターになってくださっている」と話した。