師の面影しのび一句 俳人・宇佐見蘇骸さんの門下生ら 一本桜の下で句会/岡山・鏡野町

芸術 句碑に囲まれ、俳句を楽しむ参加者
句碑に囲まれ、俳句を楽しむ参加者=岡山県鏡野町で
         

 岡山県鏡野町の俳人・故宇佐見蘇骸さんの門下生たちが8日、宇佐見さんゆかりの「黒山 句碑の森」(同町真加部)で観桜句会を開き、亡き師の面影をしのんだ。

 

 今年で18回目。春の日差しが降り注ぐ下、同森に句碑を建立している7人が集まった。花びらが散った一本桜の下、師の姿や教えに思いをはせながら詠んだ計16句を披露。一句ずつ読み上げられ、感想を言い合った。

 

 第一席には、光吉清子さんの「余生なほ今日の一日を花の句座」、第二席に赤堀智子さんの「どの碑にも枝差しのべて花吹雪く」、第三席に光吉高子さんの「山笑ふ俳句を心の友として」が選ばれた。

 

 光吉清子さん(90)は「今の率直な心境を素直に句に込めた。これからも俳句を楽しみながら、句会を続けていきたい」と話していた。

 

 宇佐見さん(1914~2006、本名・陳正)は真加部の生まれで、苫田郡内で小中学校長を歴任し、退職後は町文化協会長、作州俳人協会長、県現代俳句協会顧問などを務め、俳誌『サルビア』を主宰した。


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