国が推進する認知症対策の一つで、認知症サポーターが中心となり認知症の人や家族に必要な支援をつなぐ取り組み「チームオレンジ」の津山市版の最初の活動が15日、岡山県津山市大田のみどりの丘保育所で開かれた。「支えられるばかりではなく、人の役に立ちたい」と本人たちの発案で窓ふきに取り組んだ。
70~80代の男女本人4人とサポーターのオレンジパートナー3人、コーディネーターの市地域包括支援センターから5人、市職員1人が参加した。窓の内外両面を慣れた手つきで雑巾を使って拭き上げ、下駄箱のマットに積もった砂をほうきで掃きだし、見違えるほどきれいになった。
80代の女性本人は「皆さんの力できれいになって、本当に良かった。外に出る機会が少なく、いろんな人と交流できるのがいいですね」と話していた。
2022年から同支援センターは認知症の本人が思いを話し仲間をつくる場として、「本人ミーティング」事業に取り組んできた。「一人ではできないけれど、みんなと一緒ならでかけて活動したい」などと話し合い、今回の計画を立てた。オレンジパートナーは現在約20人が登録。
同支援センターの大塚愛所長補佐は「すっかりピカピカになって感動しました。皆さんの思いを表現できる場、これまで培ってきたスキルを発揮できる場づくりをしていきたい。支援する人、される人の関係を超えてチームによる支え合い、助け合いを目指したい」と話していた。