来年度岡山県久米郡美咲町書副に義務教育学校・町立柵原学園が開校するのに伴い、本年度末に統合する柵原中(同町下谷)、柵原西小(同町小瀬)、柵原東小(同町行信)で2、3日、閉校記念行事として学校が開放された。多くの卒業生らが母校を訪れ、懐かしい思い出に浸った。
地元住民や3校の関係者でつくる柵原中学校区閉校準備委員会が企画。校内の一部の教室や、図書室、体育館などを自由に見て回れるようにしたほか、卒業アルバムや文集を並べ、児童・生徒たちの様子を収めたビデオを放映するなどした。
開校から46年の歴史がある柵原中では、2日間で約600人が来校。校歌が流れる校内を歩きながら、掲示板や教室をじっくりと眺めたり、写真を撮ったりして思い思いに過ごしていた。また、同窓生たちとの再会を喜ぶ人や黒板に「今までありがとう」などとメッセージを残す人もいた。
倉敷市から帰省した1990年度卒の稲岡直子さん(48)は「勉強と部活に全力を注ぎ、友人たちもたくさんできて、とても充実した時間を過ごした。地域の子どもたちはこれから新しい校舎に移るけど、そこでもすてきな思い出をつくってほしい」と語った。
同委員会は現在、3月末の3校閉校に向けて記念誌を制作している。メンバーの谷和彦さん(44)=同町周佐=は「地域の人たちも長年携わってきた学校。手に取って、思い出を振り返っていただけたらうれしい」と話している。