舞踊集団「宮坂流」創立55周年記念公演が1日、岡山県津山市山下の津山文化センターで開かれ、今まで支えてくれた多くの人たちへの感謝の気持ちを込めた歌と踊りに観客約950人が見入った。
宗家・宮坂身志さんと三男で2代目の一樹さんを筆頭に、歌手の大江裕さん、韓宇景さん、坂田偉八さんら豪華ゲスト、本部と各支部・連合のメンバーら総勢100人が出演。
一樹さんと次男・大貴さん、長女・あさみさん、若手で構成する「希星会」は昨年度の「郷土民謡民舞全国大会」民舞グランプリの部で内閣総理大臣賞に輝いた熊本県民謡「牛深ハイヤ節」をはじめ、傘踊りや活力あふれる舞踊を披露。
身志さんは傘を手に坂田さんの歌声に合わせて優雅に舞ったほか、自身も滋賀県民謡「淡海節」を歌い上げ、一樹さんが踊りで花を添えた。さらに会員らによる銭太鼓に加え、大江さん、韓さんらもその美声を会場に響かせるなど雅趣に富んだステージを繰り広げ、客席から大きな拍手が送られた。

30年前から宮坂流のファンだという倉敷市の和田久仁子さん(80)は「とても素晴らしい舞台だった。長い間続いてきた芸を親子、兄弟で守っていこうという気迫が感じられ、感動した」と話していた。
身志さんは「みなさんの応援と弟子の支えをいただき今日がある。これからは若者中心に頑張っていく」。一樹さんは「宗家の思いを受け継ぎ、この先の時代に続く宮坂流をつくっていきたい」と語っていた。
