伊原木隆太知事と県民が直接話し合う「知事と一緒に生き活きトーク」が18日、美作市の湯郷地域交流センターで開かれ、「社会的自立を目指したこれからの不登校対策」をテーマに意見を交わした。
小中学校教諭や保健師、同市教育研修センター適応指導教室「美作塾」の指導者や元利用者ら7人が出席。
小学校高学年から中学校にかけて不登校を経験した大学生の永谷意蕗さんは「人間関係に失敗し、不登校になるとまったく世界が見えなくなる気持ちになる。身近に理解者がほしかった」と吐露。
春名昌子美作塾副塾長は「1対1で寄り添う時間を割くことが必要。子どもに選択肢を与え、温かく迎える場をつくるとともに、不安を抱える保護者との信頼関係づくりも重要」。中川亙美作第一小学校長は「友人や教員との関係に傷つき、自信を喪失している子が急増している。個性や何か頑張っていることを認めてあげる、本気でしかることも重要で、居心地のいいクラスづくりを進めている」と話した。
小野風香保健師は「母子の関わりが基礎であり、自己肯定感を持たせてあげることが大切。ひとりで悩みを抱え込ませないよう臨床心理士らの助言も受けるべき」と指摘。
伊原木知事は「信頼できる人とつながりを持つことが転機になると思うし、さまざまな人がアプローチすることで心に響く子も出てくる。不登校は大きな問題であり、皆さんの意見をこれからの方策に反映させていきたい」と述べた。
このトークは2012年度から多様なテーマで開催し、本年度は2回目。
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不登校対策について出席者と意見を交わす伊原木知事(右)
伊原木隆太知事と県民が直接話し合う「知事と一緒に生き活きトーク」開催