江戸時代に全国を測量しながら歩いて正確な日本地図を完成させた伊能忠敬について学ぼうと、誠道小学校(岡山県津山市久米川南)の6年生13人が29日、近くの旧出雲街道で当時の方法を再現して測量体験を行った。
郷土史家の橋本惣司さん(林田)から、伊能忠敬の測量隊が久米地域にも訪れていた歴史を教わり、体験活動として実施した。
幕府の事業であることを知らせる「御用旗」と、測量の目印にする「梵天(ぼんてん)」を地域の人が手作り。児童たちは、測量隊が測ったという旧出雲街道に梵天を立ててその間の距離を縄で測ったほか、一定の幅で歩いて測る「歩測」に挑戦した。橋本さんらのアドバイスを聞きながら、目標地点に向かって一歩一歩地道な作業を行い、当時の苦労に思いをはせていた。
ローラー付きの器具による実測距離411メートルに対して、縄・歩測ともに400メートル台という集計結果になり、取り組んだ成果に歓声を上げていた。
児童たちは「測量隊が久米にも来ていたことがうれしいし、その道が今でも残っていることに驚いた」と話していた。