昨年度に続いて「奈義町こども議会」が12日、岡山県勝田郡奈義町豊沢の町役場の議場で開会し、奈義小学校6年生全2クラス(計66人)が住みやすい町づくりを目指して、子ども目線で気づいた地域課題とその解決方法を奥正親町長らに提案、要望した。
同町は「こどもまんなか応援サポーター」を宣言したのを機に、子どもの純粋な意見に耳を傾けて町政運営の参考にしようと、同議会を昨年約17年ぶりに再開して続けている。
この日は各クラス7班に分かれて質問者席に登壇。1組(33人)は「多くの人が自然に対する興味が薄れている中、多世代で緑とふれあう森林公園を作ってみては」「地産地消を促進させるイベントを開くことで、奈義町産品を幅広くPRできるのでは」といった意見を述べ、奥町長、和田潤司教育長らが答弁した。
このうち「こども園が開園したことで、通る車が増えた交差点に信号機を設置。歩行者の安全を確保してほしい」という要望に対し、「信号機は警察庁の指針に沿って設置されるので現状では難しい。スクールゾーン指定など運転手に注意を促し、事故防止につながる方法を検討していきたい」と答弁した。
爲季大翔君(11)は「緊張したけど、自分たちの考えがはっきり伝わるように頑張った。しっかりと聴いてくれてとてもうれしかった」。奥町長は「産業や環境など町のことに高い関心を持ち、しっかりと考えていることに感心している。挙がった意見を大切にして取り組んでいきたい」と話した。
昨年度のこども議会の提言を参考に、ごみの投げ捨てなどを禁止する「みんなでつくる美しいまち条例」や小学校のエレベーター設置(本年施工予定)などが施行、施策されている。