全世界にその名をとどろかせた「木製スーパーカー真庭」をはじめ独創的な製品づくりで知られる木工メーカー・佐田建美(真庭市下方)の佐田時信社長(70)が書き下ろした『ハテナで考えれば人生は100倍おもしろい』が、PHPエディターズグループから出版された。Amazonの新刊書籍ランキング最高位2位、企業経営一般関連書籍で同15位と好評だ。
「オンリーワンの美学で唯一無二の製品をつくる」「常に『一番』と『最初』を意識する。二番目のことは誰も覚えていない」「1%の成功確率があればチャンレジする価値はある」―。全社員に反対されながら制作し2007年に発表した「木製スーパーカー真庭」はそんな佐田哲学の集大成だ。
「人生を豊かにできるかどうかは人との縁にかかっている」―。佐田建美は2019年に新装再開業したThe Okura TOKYOのロビーに組子細工を納入した。「震えるような感激と感謝の気持ちだった」。
佐田さんは33歳のとき、オートバイのツーリング先でホテルオークラ元顧問の故・橋本保雄さんと出会う。「師匠」と呼ぶ存在で、橋本さんが2006年に亡くなって10年後、本社ショールームに橋本さんのギャラリーを設置。「何か営業しようという気持ちはまったくなかった」が、ここから物語が始まった。
表題の「ハテナで考えれば人生は100倍おもしろい」は佐田哲学の真骨頂だ。「常識を疑え」と強調し、「物事を正面から見るだけではなく、あらゆる角度から見る」ことの大切さを説く。「できるできないは思い込み。ハテナで考えると答えがたくさんある」。
「これから社会人になる、若い人たちに読んでいただきたい。社会人は楽しいよと、夢と希望の部分を伝えたい」
238㌻、1650円(税込)。
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初の自著『ハテナで考えれば人生は100倍おもしろい』を手にする佐田社長(佐田建美ショールームで)
佐田建美の佐田時信社長書き下ろし『ハテナで考えれば人生は100倍おもしろい』出版
- 2021年4月8日
- 経済・産業