「佐良山の古墳」講演会が20日、岡山県津山市の佐良山公民館で開かれ、県古代吉備文化財センターが2018年から進めている発掘調査について、住民ら33人が熱心に耳を傾けた。
佐良山住民自治協議会歴史部会、佐良山公民館史跡めぐりの会主催。同センターの小嶋善邦さんが講師を務めた。
国道53号・津山南道路の整備に伴い、これまでに調査した桑山、桑山南、細畝古墳群、高尾北ヤシキ古墳の計13基の古墳に関し、石室や出土遺物の特徴などを解説。そのうち桑山3号墳について「幼児の遺骨が見つかり、刀や玉類などが副葬され、有力者の子どもと考えられる。子どものために古墳を造った貴重な例」と説明した。
このほか、副葬品について、かまどの煙突と考えられる筒形土製品などの渡来系遺物、装飾が施された特殊な須恵器などに触れ、調査の成果を紹介した。参加者は熱心に耳を傾け、地域の歴史を学んだ。