宇野「アートのまつり」(同実行委主催)が11月9日、岡山県加茂町宇野の民家やギャラリーで始まった。地域に住むクリエーター3人の個性が際立つ意欲作に訪れた人らが見入っている。11月13日まで。
芸術をとおして自然豊かな地元の魅力を多くの人に知ってもらおうと昨年初めて開催し、今回で2回目。「宇野の景色と風の中 わくわくのあらたな出会い」がキャッチフレーズで、会場となっている作家の家などを巡りながら、紅葉に染まる山間地域の景色が楽しめるイベントとなっている。
一棟貸しの民宿「UJITEI」では、木工作家の宇治俊巳さん(70)が学生のころから作り続けて来た60点を展示。ロシアの侵攻が続くウクライナの現状を思い、恒久平和への願いを込めた「ひまわり」をはじめ、自然と人との共存をテーマにした作品が目を引く。
宇野町内会の会長の河田美晴さん(71)は、ギャラリーを設けて自身の油絵約40点を発表。日本の風景や世界の城などを描いた写実的な絵の中は、津山城を再現したのもあり、来館者は「まるで写真のようだ」、「臨場感がある」と関心を寄せていた。
加茂小学校の児童に切り絵を教えている今田俊一さん(76)の「切り絵アート工房TOSHI」では、緻密で華やかな秀作約130点が玄関や部屋に飾られている。一点一点じっくり眺めていた人は「すごい」と感嘆の声をあげていた。
宇治さんは「宇野の景色と住民たちとの出会いを楽しみ、すてきな時間を過ごしてほしい」とPRしている。
(写真)個性際立つ宇治さんの意欲作が並ぶUJITEI
個性際立つ意欲作展示