「外務省高校講座」が28日、沼の津山高専で開かれ、津山市出身の元外交官・堀江正彦さん(75)が「なぜ日本にグローバル人材が必要なのか」をテーマに講演した。
コロナ禍のためオンラインで実施し、「国際交流Ⅰ」の科目を受講する1年生約70人が聴講。
外務省に1973年入省し、米国やフランス、ケニアなど6カ国で勤務した経験から「政治、経済、軍事、外交を動かす力は人材の質によって決まる。国際的に通用するには異文化を理解し、情報発信できる能力が不可欠」と指摘した。
異文化を理解する近道として宗教を知ること、コミュニケーションツールとして英語力の必要性を強調。英語教育の遅れから国際的に活躍する日本人が少ない現状、グローバル化推進の人材確保を課題とする企業が多いことを説明した。
在留外国人が労働力として不可欠となった国内の情勢にもふれ「多文化共生社会の成功のかぎは、彼らの文化や言語を理解し、互いに敬意を持つこと。世界に飛躍するために自分に何ができるのかを考え、英会話を覚える習慣をつけてほしい」と呼びかけた。
同講座は、国際コミュニケーション力の向上などを目的に1995年度から全国の高校などに職員を派遣し、同高専では2012年以来2回目。
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グローバル人材の必要性について講演する堀江さん
元外交官堀江さん、津山高専で講演会
- 2021年9月29日
- 教育・保育・学校