岡山県津山市小田中の笠松町内で3日、無病息災や子孫繁栄を祈願する伝統行事「亥(い)の子」が行われ、子どもたちが地区の家々を回って元気よく亥の子石を地面についた。
笠松町内亥の子の会が毎年この時期に実施。小学1年〜中学3年の男子17人が集まり、秋晴れのもと笠松第一公会堂(岡山県津山市)を出発し、約90戸を訪ねた。
各家庭の庭先で「亥の子、亥の子、亥の子のよーさ」「繁盛せえ、繁盛せ」と亥の子歌を歌いながら、放射状につないだ縄を引いて石を舞い上がらせ■ドスン、ドスン■と地面に打ち付けた。
9年目の参加だという津山中(岡山県津山市)3年の牧原けん君は「毎年亥の子をするとそろそろ冬が来るなあ、と思う。伝統行事をしっかり引き継いでいきたい」と話していた。
亥の子はかつて西日本を中心に多くの地域で行われていた、冬の訪れを告げる風物詩。美作地方で残っている地域はまれ。
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元気よく亥の子石をつく子どもたち
元気に亥の子石つく