子どもたちや住民に岡山県津山市高倉地区の歴史にふれてもらおうと、元禄時代に起こった「義民の一揆」をテーマにした紙芝居が完成した。高倉地域づくりの会から依頼を受けた美作高校福祉医療コースの生徒らが絵を担当。12日の地区の文化祭でお披露目される。
絵を担当したのは、同校生徒と高倉絵手紙同好会の有志。紙芝居は、年貢に苦しむ農民のために立ち上がった高倉の大庄屋・堀内三郎右衛門ら義民の物語。1990年に美作の歴史を知る会が発刊した『元禄一揆ものがたり』を参考に制作した。高倉地区には顕彰碑などもあり、藩権力に対して義民らが命をかけて戦った歴史を今に伝えている。
紙芝居は縦44センチ、横62センチ。13日に下高倉西の高倉公民館で引き渡し式があり、同校を代表して3年の吉田花さんが、高倉地域づくりの会のメンバーに手渡した。吉田さんは「私たちもはじめて知ることが多かった。義民の歴史を高倉地区だけでなく、より多くの人に語り継いでほしい」と話した。
高倉小学校で開かれる「健康・福祉まつりと文化展」で住民たちが読み、披露する予定。同会は「小学校などでも活用してもらい、郷土の先人、偉人の歴史を後世に継承していきたい」としている。