高田小学校の5年生14人が17日、岡山県津山市の上田手漉和紙工場で、横野和紙(県指定郷土伝統的工芸品)の原料となるミツマタの表皮をそぐ「へぐり」を体験し、地元で古くから継承されている技術に対して学びを深めた。
へぐりとは一晩水に浸してやわらかくしたミツマタの黒皮の表面を包丁などでそぎ落としてきれいにしていく工程で、横野地区では「へぐる」と言われている。
作業の始めに7代目・上田康正さん(60)が手製の専用包丁を手にして実演。「茶色い表皮が残ると良い和紙はできない。枝先まで丁寧にそいでほしい」などと説明を受けた後、子どもたちは教わった手順に従い、皮を丁寧にそいでいき、乾燥させるために竿に干していった。
森山あかりさん(10)は「思ったようにきれいに皮がむけて気持ちがすっきりした。自分たちが住む地域にしかない和紙を誇りに思っている。無くならないように伝えて」と話していた。
同校では地元の伝統文化を学ぶことを目的に毎年恒例で実施。本年度より課題解決学習(PBL)の一環として取り組んでいる。
