全国2例目 災害時ドローン活用 現場の情報収集・分析などを行う協定/岡山・奈義町

行政・公共 サインをかわした奥町長と碓井理事長=岡山県奈義町で
サインをかわした奥町長と碓井理事長=岡山県奈義町で
         

 岡山県奈義町(奥正親町長)は7日、地理空間情報を扱う東京都のNPO法人・全国G空間情報技術研究会(碓井昭子理事長)と災害時にドローンを活用した被災現場の情報収集・分析などを行う協定を締結した。

 町内で風・水害や震災などが発生した時、町の要請を受けた同研究会の会員企業が保有するドローンを使って周囲の地形や状況を撮影。画像や映像を提供して応急対策と被災者の捜索活動の迅速化につなげる。

 同町豊沢の町役場で締結式があり、関係者約30人が参加。碓井理事長と協定書に署名を交わした奥町長は「人命救助から測量までドローンの活用法はたくさんあり、子育て中の方をはじめとする町民のみなさんの安心と安全を守るまちづくりに生かせると思っている」とあいさつ。碓井理事長は「一番力を入れているのは防災で、地域の安全を守る地元の技術者や人たちを育てていきたいと思っている。奈義町は人とまちづくりに対して先端を走っており、そこに私たちの技術を生かしてほしい」と話した。

 この後、ドローンによる空中撮影のデモンストレーションが行われ、会場のモニターに約80メートル上空から撮影された町内の様子がリアルタイムで映し出され、出席者からの関心が寄せられていた。

 同会は全国に6支部あり、約110社が登録。GIS(地理情報システム)構築・運用に関する地域密着型のサポートを展開するほか、技術向上と発展を目指して普及啓発や調査研究にも取り組んでいる。

 2020年に津山市と全国の自治体の中で初めて協定を結んでおり、奈義町は全国で2例目。有事の際の要請には会員企業の建設コンサルタント・シディック(新野東、河内聖士代表取締役)の操縦者9人が対応し、大規模の場合は中四国支部を中心に活動にあたるという。

ドローンで撮影された町の様子を見る関係者
ドローンで撮影された町の様子を見る関係者


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