第29回全日本高校女子サッカー選手権大会の決勝は10日、兵庫県のノエビアスタジアム神戸であり、作陽は藤枝順心(静岡)に0―3で敗れた。初優勝には手が届かなかったものの、3年ぶり二度目の準優勝。大会を通じて強豪の貫録を見せつけた。
▽決勝
作陽0 (0―0
0―3)3藤枝順心
新型コロナウイルス感染防止のため、観客や報道陣の入場は制限された。
日本サッカー協会の戦評によると、作陽は自陣から着実に組み立てる戦術を貫いた。前半は、守備のプレスの強さに苦しみながらも、連続してコーナーキックを奪うなど得点に迫った。3点を奪われた後半は、選手交代とシステムの調整、変更で流れをつくろうとした。長い距離のドリブル突破が成功し、立て続けにシュートを放つ場面などもあったが、全試合無失点の守備陣を破れなかった。
選手らは午後7時半ごろ、バスで作陽高校(八出)に帰ってきた。教職員や他の部活動の生徒たちが出迎え、拍手を送って健闘をたたえた。
岡本亜子主将は「多くの人が応援してくれたことに感謝の気持ちでいっぱい。厳しい大会だったが、その中で成長し、チームの絆も深まった。後輩には再び日本一を目指して頑張ってほしい」と話した。池田浩子監督はコロナ禍にほんろうされた昨年を振り返り、「2カ月ほど活動ができなかったが選手たちは前を向いてくれ、本気の姿を見せた。津山地域に恩返しがしたかった。いつか優勝したい」と語った。
サッカー部総監督の野村雅之校長は「地域の人から元気をもらったとの声が届いている。選手たちは堂々と戦い、自身自身に勝った」とねぎらった。
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藤枝順心との決勝を戦う作陽の選手(作陽高校関係者撮影)
全日本高校女子サッカー選手権準優勝