本紙で「今月のハーブ」を連載中の香草工房・内藤昌幸さん(48)=宮脇町=が、2作目の詩集『わたしは女を描かない』を自費出版した。
処女作『Les chansons d‘herbes〜ハーブたちの詩』が擬人化したハーブのイラストに合わせて書いたのに対し、今作は「自分の中のアニマ(男性の心の奥にある女性的要素)ととことん向き合い言葉をつむいだ」という11作を収録。
表題作では「わたしは女が描けない 筆は凍りつく 姉は穏やかに罵る 貝毒で丹田に力が入らない」―と「内面のどろどろした部分」をユニークな言葉づかいで表現。「津田梅子宣言(まえがきに代えて)」「脳内毒嫁発言録(男のくせに)」「恋敵のうた」など、どの作品からも混沌のなかひょうひょうと言葉と格闘し続ける作者の姿が見えてくる。
内藤さんは「文芸は読者がいて成り立つ。本づくりは作家としてやっていく独立宣言。難産でしたが、僕の子ども。ほっとしています」と話している。
詩集はA5判、20?。倉吉市内の書店で販売中。『わたしは女を描かない』は400円(税込)。『Les chansons d‘herbes〜ハーブたちの詩』は500円(同)。
問い合わせは、内藤さん(■090―9597―4759)。
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自費出版した2冊を手にする内藤さん
内藤昌幸さん『わたしは女を描かない』自費出版