岡山県警津山署は11日、「110番の日(1月10日)」に合わせ、岡山県津山市河辺のイオンモール津山で、店員らによる防犯・通報訓練などを行い、適切な利用を呼びかける啓発活動を行った。
署員13人と店員の約20人が参加。防犯訓練は刃物を持った男が現れたという想定で実施。従業員の一人が施設内の防災センターへ連絡し、別の従業員数人が買い物カートで犯人役の男を取り囲み、買い物客らに被害が及ばないよう対処した。
通報訓練では、「正しく・はっきり・落ち着いて」をポイントに「特定を急ぐため、日時と場所はすぐに伝える。犯人の特徴や逃げていった方向などもしっかり見て正確に伝えて教えてほしい」などといった指導を受けながら署員に電話する演習を行った。
また、白バイへの乗車体験、津山商業高吹奏楽部による演奏もあり会場からは大きな拍手が送られた。
訓練に参加した着物専門店「きもののやしま」の山本薫店長(49)は「実際にこのようなことが起きれば自身やお客様がけがをするリスクも非常に高い。迅速な対応ができるよう今回の経験を生かし各テナントとも連携を図っていきたい」と話した。
通報訓練を行った鏡野町杉の自営業・小林照幸さん(44)は「いざというときに犯人の特徴を覚えるのが難しいと感じた。日ごろから何が起こるからわからないからこそ、備えをしっかりとしておきたい」とコメント。
同署によると、昨年1月から11月末までに管内であった110番通報件数は7516件で、このうち出動するなどした有効件数は4278件。内容は交通事故や駐車違反の苦情、ケンカなどがほとんど。「いたずら、間違い、無言電話」については約1200件で全体の約15%を占めている。山本吉宏地域課長は「最近ではスマートフォンの通報機能の誤作動、誤操作によるものが増加傾向にあるが緊急性があるとみなして警察も動くので、間違えた場合は、無言のまま切るのではなく間違いだったとはっきり伝えてほしい」と注意を呼びかけている。