小学生にもっとアートに親しんでもらおうと、岡山県津山市在住の美術家・山形楽さん(71)主宰の「RAKUアート倶楽部」が、同市山北の北小学校で「造形絵画」の展示を始めた。初の試みで今後、希望する学校があれば巡回するという。
同市文化連盟会長を務める山形さんが、アートのすそ野を広げる取り組みとして提案。造形絵画は、絵のイメージを膨らませて立体を自由に組み合わせる制作で、同倶楽部メンバーの近作13点を図工室前の廊下や玄関ホールの壁に掛けた。
それぞれパステル画をベースにし、愛らしい金魚が泳ぐガラス鉢をワイヤーで表現したり、モチーフのバラを囲う額縁も花びらに見立てたり、リアルに描いたタイを切り抜いて皿にのせるなどユニークな作品が並び、児童たちは興味津々の様子で観賞している。
6年・森山花奈さん(11)は「どれも色使いがきれいだし、組み合わせている立体の発想が面白い。美術が大好きなので校内に展示してくれてうれしい」と話した。期間は約2カ月間の予定。
山形さんは「アートを身近に感じてもらうとともに、絵画の枠を超えた表現を目にすることで感性やイメージを膨らませてもらえたら」としている。