勝北中学校で来年度から導入される新しい制服が完成

教育・保育・学校
         

 勝北中学校(原)で来年度から導入される新しい制服が完成し、28日、同校でお披露目された。装飾のリボンを除くなど従来の学生服とは違うジェンダーフリーのデザインとなっているのが特徴で、1947年の創立以来、大幅に変更するのは初めて。
 制服は、生徒たちが決めた学校のシンボルカラー・水色を取り入れ、爽やかな印象を受ける配色でまとめている。チェック柄のスラックス(長ズボン)とスカート、紺色のセーター、ニットベストには水色のラインが施されており、ボタンは同校オリジナルのものを使用。また、式典で着るジャケットのほか、半そでのポロシャツは白と紺色の2種類をそろえている。
 同校は、LGBTQ(性的少数者)への理解を深める教育にも取り組んでおり、昨年度に生徒からの要望を受けて準備を始めた。今年6月に「制服検討委員会」を立ち上げ、多くの人の意見を取り入れながら協議を重ね、デザイン案5点を選定。最後は生徒らの投票によって決めた。
 この日に開かれた学習発表会「文化の部」で、前生徒会役員が全校生徒143人と来校した地域住民らに新しい制服を紹介した。児島みどり校長は「制服の変更に踏み切ったのは『生徒一人ひとりの個性を大切にする』という思いから。自由になる分、自身で正しい判断を行うという責任も生まれるが、みなできると信じている」と述べた。
 夏服に身を包んだ前生徒会副会長の3年・上原広太朗君(14)は「動きやすくとても軽やかになった感じがする。学校の新たな象徴として地域の人や後輩、入学生たちに親しまれるようになってほしい」と話した。
 制服変更に伴い、前生徒会が中心となって校則の見直しを実施。性別にとらわれず服装が選べ、気候の変化や体調に応じていつでも長袖や半袖が着られるようにするなど、厳格な規定を改定している。現在の中学1、2年生も新制服に変更することも可能で、完全移行するのは2026年度の予定。

来年度から勝北中で導入される男女兼用の制服


>津山・岡山県北の今を読むなら

津山・岡山県北の今を読むなら

岡山県北(津山市、真庭市、美作市、鏡野町、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町、新庄村、西粟倉村)を中心に日刊発行している夕刊紙です。 津山朝日新聞は、感動あふれる紙面を作り、人々が幸せな笑顔と希望に満ちた生活を過ごせるように東奔西走し、地域の活性化へ微力を尽くしております。

CTR IMG