みゅーじかる劇団きんちゃい座のミュージカル「しもやけライオン」が10日、勝央町勝間田の勝央文化ホールで上演され、命の尊さを伝えるファンタジックなステージが約300人の観衆を魅了した。
1963年から88年まで、かつての津山城内「鶴山動物園」にいたライオンの実話をもとに劇作家・山田美那子さんが脚本を手掛けた作品で、2000年、14年以来3度目の上演。同劇団メンバーを中心に津山《風と光と心の劇場》、山岡典子舞踊研究所を含め幼児から60代まで約40人が出演した。
飼育員一家の愛情を受けて育った園の人気者「ライオン丸」が、年老いて処分されそうになるも子どもらの反対運動で命拾いし、生き抜くストーリー。動物たちのユーモラスなダンスのシーンなどを繰り広げ、フィナーレは天寿をまっとうして桜吹雪の中で永遠の眠りにつき、全員の熱演に惜しみない拍手がおくられた。
同町平の主婦・林智栄さん(53)は「7年ぶりに見て、また感動して涙が出た。コロナ禍で出演者もマスクを着けて表情が分かりづらい中、息の合ったダンスや体いっぱいの表現が素晴らしかった」と話した。
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しもやけライオンの一場面
勝央でミュージカル上演