「勝央町制施行70周年記念式典」が2日、岡山県勝田郡勝央町勝間田の勝央文化ホールで開かれ、町民らが長い歴史の節目を祝い、今後のさらなる飛躍を目指して気持ちを新たにした。
国や県、美作地域の市町村、平安時代の武将・坂田金時(幼名金太郎)のゆかりの地として交流のある静岡県小山町などからの来賓を含めて約550人が出席。
水嶋淳治町長が「町の発展は町民のみなさんのたゆまぬ努力と、先人たちの英知をたまわったおかげ。尊敬と感謝の念を抱きつつ、今後も輝き続ける町となるように励む」と式辞を述べ、國政敏明議長が「先人たちの意志を引き継ぎ、新たな発展に向けて努力する」とあいさつ。
来賓の加藤勝信財務大臣や谷口圭三津山市長が「内閣では地方創生が大きな柱となっている中、当地の歩みは創生への一つの模範を示している。今後も輝き続けるように応援していく」「これからも共に手を携え、津山圏域全体が発展していくように努めていく」と祝辞を贈った。
祝辞に先立ち、消防や福祉、医療、教育といったさまざまな分野で長年尽力した人や善行を積んで地域に貢献した個人やボランティア団体を表彰し、水嶋町長が被表彰者に賞状を手渡した。記念講演会では元宮崎県知事の東国原英夫さんが登壇。軽快なトークで会場を和ませながらも、自身の政策や経験を踏まえて「今求められる地域の活性化」について話した。
同町は1954(昭和29)年3月、勝間田、植月、古吉野、高取村と、吉野村の一部を除いた地域が合併して誕生。国営開拓事業にあたるほか、中国自動車道、中核工業団地や公共施設の整備といった社会資本の蓄積に努めてきた。坂田金時の終焉(しゅうえん)の地としても知られる。