今年2月に97歳で他界した美咲町百々の中村安喜子さんの遺作展が、同所の北和気郷土資料館で開かれている。繊細で写実的な静物画や情緒あふれる風景画に来館者が見入っている。25日まで。
中村さんは事務職を退職後、60歳で同町藤原の故・福田憲輔さんに師事して油絵を習い始め、61歳でシャトー会、日本肖像芸術協会に入会。才能を開花し、国際美術協会新人賞を獲得したほか、日本肖像芸術協会の「全日肖展」、津山しんわ文化財団の「しんわ美術展」に入選するなどの活躍を果たした。
会場には80号の大作から入院中に描いたスケッチまで計23点を展示。夕焼けに照らされた麻袋が印象的な「夕暮れ」、寒気に耐えながら佇む木々を描いた「待春」をはじめ、生命力あふれる花々や艶やかな果物、紅葉する里山の景色といった作品が並ぶ。
自身も絵を描いているという只友節子さん(92)=河辺=は「丁寧に細やかに描かれていて、迫力があり圧巻」と話した。中村さんに影響を受け、現在イラストレーターとして活躍するひ孫の中村実依奈さん(24)は「几帳面で努力家な人柄と活気を感じる作品が並んでいる。ぜひ多くの人に見てもらいたい」とPRしている。
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会場に展示された中村さんの作品に見入る来館者
北和気郷土資料館 中村安喜子さんの遺作展