医療従事者らへのワクチン優先接種

医療・福祉 医療従事者らへのワクチン優先接種
         

 新型コロナウイルス感染症の診療にあたる医療従事者らへのワクチンの優先接種が8日、県南の一部医療機関に続いて津山中央病院(川崎)でも始まった。医師や看護師ら490人が16日頃までに1回目、4月上旬までに2回目の接種を終える予定。
 県内の対象者約8万人に対し、国から第1便として供給された米国ファイザー社製1万7550回分がワクチン供給拠点となる「基本型施設」の9医療機関に配分され、同病院では5日に到着した975回分を超低温冷凍庫で管理。
 病棟の一角に特設スペースを確保し、初日は15人が同僚の医師による予診を済ませてから接種を受けた。急な体調の変化がないか観察するため、全員別室で15分間待機したが、異常を訴える人はいなかった。
 最初に接種を受けた林同輔病院長(63)は「院内クラスターのリスク低減が期待でき、コロナ患者に接する医師ら職員の安心感にもつながる。県内でも変異株が確認され始めた中、県北の感染状況が沈静化したこのタイミングで進められるのは非常に有効だと思う」と話した。
 同病院では職員約1100人のうち、約800人が接種を希望しているという。院内で今回使用する以外の485回分は9日、「連携型施設」の石川病院(同所)、中島病院(田町)、津山第一病院(中島)、鏡野町国民健康保険病院(同町寺元)、芳野病院(同町吉原)に移送。
 優先接種は県が調整主体となり、先週到着分に続いて今週中には真庭市湯原温泉病院(同市下湯原)、田尻病院(美作市明見)などにも届く予定。
 県内の接種のスケジュールは、医療従事者らに続き、市町村が行う高齢者約56万人が4月12日以降に実施される予定で、現段階ではワクチン約4万8000回分が4回に分けて届く見込みという。

新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける津山中央病院の医師


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