太平洋戦争末期に20万人以上の犠牲者を出した沖縄戦が終結したとされる「沖縄慰霊の日」の23日、美作大学(岡山県津山市北園町)で学生らが黙とうをささげ、戦没者の冥福を祈った。取り組みは10年目の節目を迎え、一同はさらに平和への思いを強くした。
黙とうは、学生数(1008人)の約1割を占める沖縄県出身者でつくる「沖縄県人会」の「6・23実行委員会」が、「慰霊の日」や沖縄戦を通して恒久平和について考えてもらおうと、2014年から毎年実施している。
正午前に校内放送で黙とうの呼びかけが行われ、玄関には同県人会のメンバーや教職員ら約60人が集まった。正午になると、沖縄県が位置する南西の方角に向かって約1分間静かに目を閉じた。
同実行委代表の島袋和香さん(19)=食物学科2年=「今、平和に暮らせるのは、戦火の中を生き抜いた人たちが二度と悲劇を繰り返さないように尽力したおかげ。そのことを忘れず、次の後輩たちに取り組みをつなげていきたい」と話した。