学問の神様として知られる菅原道真(845~903年)にゆかりのある岡山県真庭市落合垂水の箸立天満宮で5日、受験シーズンを前に合格祈願祭が行われ、訪れた受験生や保護者らは試験で実力が発揮できるようにと願った。
午前と午後の2回に分けて神事が執り行われ、この日は県内外の約50人の合格を祈願。
鈴木宏志宮司と禰宜(ねぎ)の土井文裕さんが祝詞を奏上し、受験生の名前や住所などを読み上げた後、参拝者代表が玉ぐしをささげた。受験生たちは祈祷(きとう)済みの箸や鉛筆、お守りを受け取った後、高さ13メートルの御神木「イブキヒバ」(県指定天然記念物)の周りを1周して、祈願成就を祈った。
津山工業高校合格を目指す落合中3年の市場陽悠君(15)は「しっかりと拝んでもらい、気持ちがすっきりした。今まで努力してきたから当日は自分を信じて油断せずに臨む。過去の問題を見直すなどして合格を確実なものにしていきたい」と話していた。
同天満宮では858年ごろ、菅原道真が当地を訪れ、昼食をとった際に地面に立てた箸が成長して御神木になったという言い伝えが残る。さらに境内には同天満宮崇敬者総代会が作った絵馬を奉納する「合格門」が1月31日まで設置されている。