津山中学校2年の中島結里愛さん(14)が、「ショパン国際ピアノコンクールINアジア」の最上位のプロフェッショナル部門(30歳以下)で、銀賞を史上最年少受賞した。プロや現役の音大生も参加する部門での快挙となった。
同大会では中島さんは4度の受賞歴があるが、同部門への出場は初めて。1次、2次と30分間の異なるプログラムを披露し、最終審査では弦楽四重奏と奏でるピアノ協奏曲で競った。
高い技術力や曲への解釈に加え、持久力も要することから数年かけて準備をするのが一般的だが、指導者の後押しもあり8月に挑戦を決意。本番を想定したコンサートで経験を積みながら大舞台に臨んだ。
神奈川県川崎市の昭和音楽大学であった2次審査で、「ソナタ第3番口短調作品58全楽章」、最終審査では「ピアノ協奏曲第2番へ短調作品21全楽章」をそれぞれ熱演。中島さんが月に2度上京し、レッスンを受ける指導者の松嶋知香さん(44)=東京都=は「抜群の集中力を生かした感動的な演奏だった。大きな夢に向かってさらに音楽を高めてほしい」と話す。
幼少の頃から鍵盤に触れ、コンクールには4歳で初出場。昨年末に行われた第14回「ヨーロッパ国際ピアノコンクールINジャパン」の年齢制限なしの特級部門では金賞(第1位)を受賞。褒章としてスイス、イタリアでのリサイタルが今夏決まった。
中島さんは「結果をありがたく受け止めている。今後も時間の限り音楽を追求し、素晴らしい楽曲を世に広めていけるよう頑張りたい」と力を込める。