交通事故の被害者遺族による講演会が28日、真庭高校=岡山県真庭市=で開かれ、生徒たちが命を守ることの大切さについて理解を深めた。
県警が教育委員会などと連携して開いているもので、2012年に岡山市内で当時14歳の中学2年の娘を交通事故で亡くした秋田明美さんが「命と喜び」を演題に話した。
塾から自転車で帰る途中の事故で、秋田さんは「意識不明で病院に運ばれ、娘の顔を見るまでの記憶が思い出せない。なぜ私があの時、車で連れていかなかったのか。13年間娘を思い出さないことはなく、後悔してきた」と心境を吐露。
「命を落とさない限り、夢は叶(かな)う。自分の命をどう守るかを考えて行動してほしい」と、ヘルメットを着用するよう生徒たちに呼びかけた。生徒たちは秋田さんの言葉にじっと耳を傾け、交通事故の防止について認識を新たにしていた。