第11回「みまさかバレンタイン愛の美術展」(美作市教委主催)が同市江見の作東美術館で開かれ、公募による洋画や日本画などの力作に来場者が見入っている。26日まで。
県内外の10〜80代の愛好家らが応募した69点を展示。初夏の棚田や雪が降り積もる山々といった四季折々の自然美を表現した風景画などが並ぶ。また、若者ならではの感性で描いた色鮮やかなイラスト画も目を引く。奈義町滝本の岸本勝己さん(80)は「年配の人が描いた情緒豊かな絵も良いが、若者たちのも違った雰囲気が出ており、見応えがある」と話した。
今回金賞を受賞したのは、津山市の安井晴美さんの抽象画「connect(コネクト)」。落ち着いた色合いの”面”と太さの違う”線”を複雑に絡めて人間同士のつながりを表現している。審査員からは「画面構成や色彩、リズムが良く、強さとしなやかさが表現されている」などと高評価だった。
12日に同所で表彰式があり、福田昌弘教育長から賞状を受け取った安井さんは「素晴らしい数々の作品の中で、まさか受賞するとは思っていなかったので驚いている。評価していただき本当にありがたい」と話した。
金賞を除く主な受賞者は次の通り。(敬称略)
▽バレンタイン賞=「淡々とした日常の中に」鷹取さおり(奈義町)、「歌う海の遺跡」山本真実(美作市)、「大猫山の前衛たち」谷口知美(富山県)、「ロスト」牧野智子(鏡野町)▽みまさか賞=「放課後」竹久久美(勝央町)、「はじまり」花岡徳(備前市)、「ひなたぼっこ」福見容子(津山市)、「秋華」為季瑞恵(奈義町)、「とおく」髙山明子(美作市)、「宮川ホタルピンチ」水嶋明日香(津山市)、「未来へ繋ぐ」光井ひろみ(同)、「つなげたい伝統宮原獅子舞」藤本しほり(同)
開館時間は午前9時半〜午後4時半(入館は4時まで)。会期中は無休で開いており、無料で鑑賞できる。
四季折々の自然美を表現した風景画 第11回「みまさかバレンタイン愛の美術展」/ 岡山県美作市