2020年秋ごろから田邑地区周辺に居着き、しばらく目撃情報が途絶えていた国の特別天然記念物・コウノトリ1羽が地区内で再び確認された。
情報を寄せた津山西中学校1年の藤田海珀君(12)=下田邑=は先週、学校帰りに自宅近くの池にサギに似た白い鳥がいるのに気付いた。「羽に黒い部分があったのでサギではないと思い、祖父に聞いたらコウノトリだと分かった。貴重な鳥がこんな近くにいて、とても驚いた」と興味津々の様子。
日本野鳥の会の影山克己さん(72)=山方=は26日、民家の屋根にとまっている様子などの撮影に成功。昨年5月に籾保地内で観察して以来という。両足の足環の色から、2020年4月に兵庫県朝来市で生まれた今年2歳になるメスで、地区に居着いていた同一個体であることを確認した。足環は兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)が装着したもの。
影山さんは「ほぼ田邑地区で食料を確保でき、冬を越すこともできたので、このままそう遠くへ移動せず居続ける可能性もあるのでは。早くお婿さんができたらいいね」と目を細めていた。
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田邑地区で再び確認されたコウノトリ(影山克己さん撮影)