国内初の「自動洗卵選別機」を開発 工場を見学 子どもの創造力で発明/岡山・津山市

経済・産業 従業員の説明に耳を傾ける参加者たち=岡山県津山市で
従業員の説明に耳を傾ける参加者たち=岡山県津山市で
         

 津山市主催の生涯学習講座「大人の社会見学第3弾」が10日、岡山県津山市河面の共和機械で開かれ、市内外の20~70代の20人が国内初の「自動洗卵選別機」を開発した同社の工場を見学して学びを深めた。

 同社(3代目・友末琢磨社長)は1960年に創業した卵専門の機械メーカー。2代目社長の誠夫さんが14歳の時に発案した鶏卵の洗浄装置が当時の「全日本学生児童発明工夫展」で内閣総理大臣賞を受賞したことが始まりで、「ぜひほしい」と多くの養鶏農家から要望を受けて父親の弘さん(初代社長)が装置を商品化し、開業。現在はパックや箱詰め、検査装置といった作業の効率を上げ、流通を支える機械も製造している。

 この日、友末社長から社内説明を聞いた参加者は従業員たちの案内を受けながら、鉄やステンレスを切断、加工して部品を作る「レーザー複合機」や自動箱詰め装置、小規模の店舗などに使える小型の卵割り機などを見て回った。

 このほか玄関に展示されている初期の共和式洗卵機の復刻盤も観賞。田熊の久常真貴さん(49)は「近所にある企業を知ることができて良かった。会社が子どもの発明から始まった話がとても興味深く、子どもの創造力は大きな可能性が秘めていることを感じた」と話していた。

 同講座は、学ぶ楽しさを再発見することを目的に開催している。

初期の共和式洗卵機の復刻盤を観賞する参加者
初期の共和式洗卵機の復刻盤を観賞する参加者


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