岡山県津山市山北の国名勝・衆楽園で、庭池のスイレンが咲き始めた。水面を彩る純白の花々が訪れた人たちの目を楽しませている。
同園は津山藩2代目藩主・森長継が京都から作庭師を招いて造営した近世池泉廻遊式の大名庭園。10日は晴天で初夏のまぶしい陽光が降り注ぐ中、訪れた人たちは風情ある庭園を散策しながら花に目を向け、写真を撮るなど思い思いに過ごしていた。
俳句会の句会で同所を訪れた勝央町福吉の大谷康彦さん(77)は「清らかな姿を見ていると和やかな気持ちになる。一句が浮かびそうだ」と話した。園内にある売店で働くシルバー人材センターの会員は「約1週間前につぼみが膨らんできたのを見た。これからたくさん花が咲いて、趣のある景色になる」と語る。
市観光協会によるとこの後も次々と咲き続け、10月ごろまで見ごろと予測している。