地元の水資源の大切さを学ぶ「水の学習」が20日、高田小学校(岡山県津山市下横野)を出発点に開かれ、4年生21人が学校周辺のため池や水路を見学して地域で活用されている農業用水について理解を深めた。
郷土を知る地域学習の一環として行われ、今年15年目になる恒例の授業。「下横野農地・水・環境向上を図る会」の田村敬悟会長(74)と田口慎一郎さん(68)や「大篠環境保全推進協議会」の福田幹雄さん(76)らメンバー7人が案内、解説役を務めた。
ため池・樋ノ内池(大篠)では田口さんが「ここに溜めている水が周辺の田んぼで使われている。たくさんの生き物が生息できるほどきれいな水でおいしいお米をつくるのにかかせない」と説明。さらに下流へと進み、福田さんが土地の高低差を利用した水路や、「サイフォンの原理」を生かした地中の用水路などを紹介。高地から低地へと水が流れる自然の原理を活用しながら池から離れた場所にも水を供給していることを話した。
児童たちはメモを取るなどして熱心に耳を傾けていた。横林理玖君(10)は「機械が無くても自然にできてしまう方法を思い付いた昔の人は賢くてすごい。地元の農業に対して興味を持った」と話していた。
30日は外部講師による授業が行われ、治水や水道に関連した知識も深めていく。
