作東中学校の分教室として本年度開校した学びの多様化学校(不登校特例校)・樸学園の生徒たちは、一人暮らしのお年寄りや高齢夫婦の世帯に対して弁当を配達する岡山県美作市の事業に協力することが決まり、地元に貢献しようとはりきっている。
自分が他者に必要とされているという「自己有用感」を持つことで気持ちを充実させ、社会参加への意欲につなげることを図る同校の活動の一環で中学1~3年の10人が参加。同市では「食の自立支援事業」として、高齢者の食生活支援と安否確認を行う配食サービスを展開しており、生徒たちはその弁当に添えるイラストを手がける。
3日は、6人が代表として同市の委託を受けて作東地域で同サービスを運営している美作市社会福祉協議会作東地域ステーション(江見)を訪問。職員から「四季の移り替わりを楽しむ人が多いので季節を感じる絵が良い。みなさんの発想でおじいちゃん、おばあちゃんたちを元気づけてほしい」といった話を聞いた後、「花の絵を描いてみる」「メッセージを添えてみては」「折り紙が得意なので作ってあげたい」など、より喜んでもらえるようにそれぞれアイデアを出し合った。
3年生女子は「高齢者の食事を手助けする仕事があることを知れてよかった。貢献できることがうれしい」。自身の曽祖母が配食サービスを利用しているという1年生女子は「とても助かっているという話を聞いている。この取り組みがもっと多くの人に知ってもらえるような活動にできれば」と意気込みを語った。
イラストなどは今月末に作東地域ステーションへ提出し、7月以降に採用する予定。