高田小学校(岡山県津山市下横野)で16日、「横野和紙」の紙漉(す)き体験が行われ、5年生14人が地域伝統の和紙の技術に触れた。
地域の文化を学び、発信する学習の一環で行い、7代目の手漉き和紙職人・上田康正さん(59)=上横野=が講師を務めた。上田さんは、横野地区では石川県金沢市の伝統工芸品・金箔を保存する箔合紙を作っていることを説明。ミツマタの枝から樹皮をはがす作業を実演し、皮が和紙の原料になることを話した。
続いて子どもたちは、はがき大の和紙作りに挑戦。繊維状になったミツマタ、トロロアオイ、水を混ぜた後、金網付きの木枠で溶液をすくい、均等な厚さになるようゆっくりと動かして余分な水分を落とした。桜の花びらの形に切り抜いた紙を一緒に漉き込むなど、作品づくりを楽しんだ。
小林直太郎君(10)は「きれいな四角にするのが難しかったけど、表面にしわのない和紙がうまくできた。これからも横野和紙について学んでいきたい」と話していた。