津山圏域の農産物の販路拡大などを図るため、津山市などの出資で設立された地域商社「曲辰(かねたつ)」は8日、辞任届を提出した前社長の後任に、勝北青空部会長で元勝北町助役の芦田昭雄氏(76)=西中=が就任したと発表した。早急に事業計画を作成するとしている。
この日開いた株主総会と取締役会で決まった。会見で芦田氏は「町を退職後は地域農業の振興に携わってきた。その経験を生かし、新体制になった曲辰を軌道に乗せたい。農業者の所得向上と担い手確保につなげ、持続可能で強い産業にできるよう取り組む」と決意を述べた。非常勤で勤務する。
就任の経緯について市などは「地域商社の立ち上げ段階から地域の生産者らにヒアリングをした中、勝北マルシェほほえみ彩菜の運営に関わっている芦田氏にも意見を聞いてきた。農業にも生産者にも詳しく適任だと思う」と説明した。
社長以外の新役員は、常務取締役に元エスマート顧問の矢野弘之氏(常勤)、取締役に県農業士でNIKI RICE代表の仁木紹祐氏(非常勤)、監査役に津山信用金庫理事地域創生部長の香山智史氏(非常勤)が就くことも決まった。
曲辰は市が5500万円、津山信用金庫が500万円を出資する株式会社として昨年10月に設立された。
ほかの役員は次の通り。(敬称略)
▽専務取締役=森廣秀章(常勤)▽取締役=中川竜二(非常勤)
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社長就任にあたり決意を述べる芦田氏