美作大学・同短期大学部=岡山県津山市北園町=で26日、津山市民生児童委員連合協議会を講師に招いた講義が行われ、社会福祉学科4年生が講話とワークショップを通して地域福祉の増進を図る両委員の主な活動について理解を深めた。
同大と津山市が連携した授業「地域経済・地域財政からみたまちづくり」の一環で実施。全15回を通して市職員らが講師となって福祉や防災、青少年健全育成など多岐にわたる行政の仕事を教える内容で、第11回目となるこの日は同協議会の髙山科子会長(全国民生委員児童委員連合会副会長)ら民生委員と児童委員が来校し、23人が参加した。
市生活福祉課の職員が、民生委員制度は1917(大正6)年に岡山県で創設された「済世顧問制度」が起源となっていることなど、成り立ちから現在課題となっている委員の高齢化と人手不足問題まで詳しく説明。その後、髙山会長らが市との強固な信頼関係とパイプラインを生かし、地域住民たちの相談を受け、手助けする取り組みを紹介した。
続いてのワークショップでは、学生たちが民生委員や介護ヘルパー、地域包括支援センター職員らになりきったシミュレーションを実施。「独り暮らしの認知症男性」や「母親の看病で学校を休みがちな男の子」などとさまざまな状況に合わせた適切な見守り活動を話し合い、民生委員、児童委員が講評した。
武田鼓さん(22)は「一人ひとり家庭の事情や置かれている状況が違うことを把握し、細やかな対応や手助けをしているみなさんの姿に尊敬の念を抱いた。こういった活動があるということを授業で知れてよかった」と話していた。
