津山市連合町内会城北支部は23日、歴史的・文化的に優れた城北地区内の町並みと眺望を守ろうと、今後新たに建てられる建築物の高さを制限し、良好な景観を保全、形成するように津山市に要望書を提出した。
山下、椿高下、田町、大手町、城代町、椿高下、北町の各町内会長連名で要望。津山城を囲む「城跡地区」や田町、椿高下の「武家地保存活用地区」は景観条例に基づく景観計画において「景観形成重点地区」に指定されているが、その後も9、10階建てのホテル、マンションが建設されるといった課題が挙がっている。
同支部は今後も高層ビルが建てられ、町の眺望、津山城の借景・背景に及ぼす影響を懸念し、景観条例とは別に都市計画法に基づく「風致地区条例」を策定して建設の際には高さの制限を設けるほか、市長が許可権限を持ち、工事の取り消しや変更、中止を行えるようにすることを要求した。
この日は柴田治良支部長と治郎丸清志副支部長が山北の市役所に訪れ、谷口圭三市長に要望書を手渡した後、「現在の景観条例では建設を止める権限が無く、町の景観を損なう場合も起こりうると心配している」と指摘し、「津山城を囲む景観を守るのが私たちの基本的な考えで、条例を見直して改定してもらいたい」と訴えた。谷口市長は「訴えを受け止め、しっかりと検討していきたい」と話した。
このほか、高層ビルの建設前に行われる協議や景観審議会の議事を公開し、住民たちにも事前に明確な情報を提示するほか、景観審議会の委員に城北地区内の住民代表を選任することや、旧武家屋敷の保存・活用に関する助成強化なども求めた。
