浄土宗開祖・法然上人生誕の地・岡山県久米郡久米南町の「おひな祭り」が3日、同所の誕生寺と門前通りで始まり、境内や通りの民家には華やかなひな人形が飾られ、訪れた人たちの目を楽しませている。8日まで。
里方門前地区の住民有志が地域の活性化につなげようと始め、20年目になる恒例の催し。各家で大切に保管された段飾りなど計約300体がお披露目されている。
民家では平らな人形をかけ軸に差して飾る「さしびな」や豪勢な御殿が添えられた「御殿びな(御殿飾り)」など大正や昭和初期の貴重な品々を展示。誕生寺では園児が作った愛らしいひな飾りと小学生が詠んだ川柳も飾られ、参拝客たちは興味深そうに眺めながら桃の節句ならではの風流な景観を楽しんでいた。
漆間勇哲同寺住職は「地区のみなさんのおかげで境内がみやびやかになり、子どもからお年寄りまで幅広い年齢の方に喜んでいただきうれしく思う。寺も祭りに合わせて子どもの健やかな成長を願っていきたい」と話す。
ひな人形を飾り付けた門前地区住民の弓狩久子さんは「ぜひお寺や周囲を散策して楽しんでほしい」とPRしている。
