岡山県津山市在住で、ダウン症児親の会「あひるの会」会長の服部博さん(63)。会の結成から35年にわたり尽力してきた前会長の藤本宗平さんから引き継いで、5月の総会で選出された。「会員相互の結束を一層図り、ダウン症のある人が地域の中で笑顔でいきいきと、その人らしい生活ができるよう援助し続けたい」と抱負を語る。
同会は岡山県北地域の63家族で構成し、療育の専門家やダンスインストラクター、書家、芸術家らの支援を受けながら活動。昨年度は文部科学大臣表彰を受賞した。
長女の有紀さん(27)にダウン症があり、2歳だった1997年に入会。「先輩の親御さんたちは子どもたちの福祉向上や早期療育の問題に積極的で、そうした姿に強く感化された」
また藤本さんから教わった一遍の詩「天国の特別な子ども」も深く胸に刺さった。「ダウン症の子どもたちは多くの人に愛情を喚起させる力を有している。その役割を十分に発揮できるよう、多くの愛情を受けられるように、皆の笑顔を絶やしてはいけない」
35周年記念事業を2日午後1時半から、勝北文化センターで開く。マリンバコンサートやダンス交流、子育て講演などを行う。「諦めない心で挑戦し続ける姿から、可能性を感じてほしい。障害の有無に関わらず、多くの人に来場してもらえれば」と期待する。
院庄林業住宅役員。趣味はファミリーキャンプ。