「奈義コンテンポラリーアーツプロジェクト」の展示会が奈義町内の4会場で開かれ、日本とフランスの美術家11人による多彩な現代アートが来場者の注目を集めている。11月7日まで。
日仏の美術交流をテーマに同町中島西の画家・花房紗也香さん(33)と町現代美術館が主催し、計約110点を出展。
豊沢の現代美術館には、画中画の技法でさまざまな情景の混在を表現した花房さんの油彩をメインに展示し、七搦綾乃さん(広島県)による巨大な干しダイコンの木彫が強烈なインパクトを放つ。さらに同所の多世代交流広場ナギテラスには、飯沼洋子さん(京都府)とアルチュール・バルブさんのインスタレーションを演出し、化石から着想した造形と町の風景などを織り交ぜた映像で異空間を醸す。
中島西のギャラリー・フィクサには、ジャパンブルーを思わせるグラデーションが美しいシャルロット・ビタイオリさんの布絵、命や愛をテーマに描いた架菜梨案さん(東京都)の油彩など、行方のスタジオ・モイムにはベルトラン・ドゥゾトゥさんの映像作品もある。
現代美術館を訪れた大阪府吹田市の主婦(34)は「ファンタジックな世界観の絵、面白い発想の彫刻もあって気分が癒やされた」。
フランス留学を経験している花房さんは「日仏の美術は古くから影響を与え合ってきており、各会場を巡りながら両国の美術家による現代アートの魅力を体感してほしい」とアピールしている。
会期は花房さんの個展のみ12月19日まで。
p
花房さんの油彩に見入る来場者(現代美術館で)
多彩な現代アート 奈義コンテンポラリーアーツプロジェクト
- 2021年10月14日
- 芸術