岡山地裁津山支部へ自己破産を申し立てていた多胡本家酒造場(楢、多胡恵美代表)が、申請を取り下げ、再建を目指すことが分かった。
同社や関係者によると、「300年以上の酒造りの伝統を絶やしてはいけない」と、亡くなった前代表の友人らから支援の思いや愛飲家からの惜しむ声が寄せられた。「温かい支えに、『加茂五葉』ブランドを絶やしてはならないという思いを一層強くした」として、事業の継続を決めたという。16日に申請を取り下げ、今後は金融機関などと協議しながら再建を目指すという。
同社は「事業再建と信頼回復に向けて一丸となって取り組み、地域に貢献できるよう励んでいきたい」としている。
同社は寛文年間の1680年代に創業、1953年に法人改組した。破産申請時の負債額は約3億円。
多胡本家酒造場、自己破産申請を取り下げ再建を目指す/岡山・津山市
- 2020年3月30日
- 経済・産業