岡山大学生と岡山理科大学生が16日から20日まで、岡山県真庭市内の工場や施設を巡り、森林・木材・木造建築に関する理解を深めるワークショップに取り組んだ。最終日は学んだ内容を元に林業と木材生産業の課題解決や将来的な事業展開について考えをまとめて関係者らに提案した。
同ワークショップは地方創生や脱炭素社会の実現に向けた人材育成と技術開発を目指して研究している岡山大学グリーンイノベーションセンター(GIC)などと真庭市が連携して2022年から実施している。
今回は岡山大学工学部工学科や岡山理科大学建築学科の3~4年生や大学院生ら希望者計35人が参加。17日は原木の伐採といった林業の現場を、18日は木材の加工する工業などを見学。このうち目木の銘建工業CLT(直交集成板)工場では職員の案内で内部を見て回りながら建築などに使用する材木が仕上がる過程を観察した。実際にCLTに触ってその強度を確かめるなどした。
建築家を目指している岡山大学4年の小谷和史さん(22)は「実際に工場を見たのは初めて。木材の特性を熟知した上で上手に加工していることに気づいた。CLTは用材として知名度が上がっている。さまざまな分野で有効活用できるように考えてみたい」と話していた。
19日は真庭市中央図書館や落合総合センターなど同市産の木で建てられた施設を見学。
岡山大学は同市と林業や木材・木造建築教育、研究ゾーンの形成、地域活性化に寄与することを目的に22年に、包括連携協定を締結している。